先に、結論をお伝えします
任意売却のメリットとデメリットを並べただけでは、私は答えを出しません。
なぜなら、
同じ任意売却でも、その方が何を守りたいのかによって、良い選択にも、そうでない選択にもなるからです。
ですから私なら、制度の説明をする前に、まず二つのことを確認します。
今、どの段階にいるのか。
そして、
何を守りたいのか。
家なのか。
家族の生活なのか。
子どもの学校なのか。
仕事なのか。
これからの生活なのか。
それとも、もう住宅ローンのことから少しでも早く解放されたいのか。
ここが分からないまま、
「任意売却にはこんなメリットがあります」
と説明しても、その方にとって本当に必要な答えにはならないと私は思っています。
一般的に言われる、任意売却のメリット
任意売却は、競売になる前に債権者の同意を得ながら不動産を売却する方法です。
一般的には、競売と比べて、
市場で買主を探せるため、競売より高く売れる可能性がある。
条件によっては、引越し費用について債権者と相談できる場合がある。
通常の不動産売却に近い形で進むため、競売よりも周囲に事情を知られにくい場合がある。
売却後に住宅ローンが残った場合も、その後の返済について相談できることがある。
こうした点が、メリットとしてよく挙げられます。
一方で、任意売却にはデメリットもあります
任意売却は、こちらが希望すれば自由にできる売却ではありません。
債権者の同意が必要です。
売却価格についても、債権者の承諾が必要になります。
時間にも限りがあります。
競売手続きが進めば進むほど、任意売却に使える時間は短くなります。
そして大切なのは、
任意売却を始めたからといって、必ず成立するわけではない
ということです。
また、住宅ローンの長期延滞や代位弁済などが生じている場合には、信用情報にその事実が登録されることがあります。
これは、
「任意売却をしたから信用情報に載る」
という単純な話ではありません。
返済状況や金融機関側の処理によって変わります。
でも、私はメリットとデメリットだけでは決めません
ここまでの内容は、多くのホームページに書かれています。
でも私は、住宅ローンの返済に困った方のご相談に30年以上携わってきて、
この一覧だけを見て、自分の進む道を決められる方はほとんどいない
と思っています。
なぜなら、
一般論のままでは、まだ「自分の話」になっていないからです。
「引越し費用が認められる可能性があります」
と言われても、
自分の場合はいくらなのか。
本当に認めてもらえるのか。
そもそも家を出るしかないのか。
そこが分からない。
「住宅ローンが残ります」
と言われても、
いくら残るのか。
その後どうなるのか。
生活できるのか。
そこが知りたい。
だから私は、
制度の説明より先に、相談者の話を聞きます。
私なら、まず「何を守りたいですか」と聞きます
これは、私がとても大事にしている質問です。
「何を守りたいですか」
そう聞くと、答えは一人ひとり違います。
子どもが卒業するまでは、この家に住みたい。
高齢の親と、あと数年ここで暮らしたい。
家は手放してもいい。
でも、これ以上家族に心配をかけたくない。
借金を整理して、一度人生を立て直したい。
離婚するけれど、子どもの生活環境だけは守りたい。
できれば、この家に住み続けたい。
私は、
この答えを聞く前に「任意売却しましょう」と言うのは、順番が違うと思っています。
「住み続けたい」なら、私はまず売らない方法を考えます
たとえば、
「できればこの家に住み続けたい」
という方なら、私はいきなり売却から考えません。
まだ滞納前や滞納初期なのであれば、金融機関に返済条件の変更を相談できないか。
団体信用生命保険や各種保障の対象になっていないか。
ご家族やご親族の協力で別の方法が取れないか。
状況によっては、親族などが購入し、その後の住まい方を検討できる可能性もあります。
もちろん、
すべての方にできる方法ではありません。
だから確認するんです。
できるのか。
できないのか。
それを一つずつ確認したうえで、
「この方法では難しい」
となったとき、
任意売却が初めて現実的な選択肢になることがあります。
正直に言います。私たちだけでは決められないことがあります
任意売却は、
不動産会社が「できます」と言えばできるものではありません。
いくらで売却するのか。
その金額で債権者が同意するのか。
売却費用をどこまで認めてもらえるのか。
引越し費用について相談できるのか。
最終的には、債権者など関係者の判断が必要です。
だから私は、
「必ず引越し費用が出ます」
とは言いません。
出る可能性はあります。
でも、約束はできません。
できないことを、できるように言う。
私は、それをしたくありません。
誰に相談するかで、見える選択肢が変わります
住宅ローンだけでなく、
カードローン。
税金。
離婚。
相続。
連帯保証。
こうした問題が重なっている方もいます。
不動産だけを見て答えを出せない場合があります。
法律の判断が必要なら弁護士。
登記や権利関係なら司法書士。
税金なら税理士。
不動産なら私たち。
一人の専門家だけで、全部を判断できるわけではありません。
だから私は、
誰を味方につけるか
が大切だと思っています。
相談者が専門家を回るのではなく、必要な人が集まる
私は一般社団法人 士業会をつくりました。
専門家の名前をたくさん並べたいからではありません。
住宅ローンで困っている。
税金もある。
離婚問題もある。
名義の問題もある。
そのたびに、
不動産会社へ行って説明する。
弁護士へ行って、また一から説明する。
司法書士へ行って、もう一度説明する。
すでに疲れている方に、それを何度もしてもらう。
私は、逆だと思っています。
相談者が専門家を回るのではなく、必要な専門家が相談者のために集まればいい。
中心にいるのは専門家ではありません。
相談者です。
私たちが最初に考えるのは「仕事になるか」ではありません
家を売れば、不動産会社の仕事になります。
でも、
その方にとって売らない方がいいなら、
私は売らない方法を考えたい。
任意売却が必要なら、全力で取り組みます。
でも、
任意売却をしなくて済むのであれば、
その方がいいこともあります。
私たちが最初に見るのは、
今回、不動産の仕事になるかどうかではありません。
この方が、
この問題を乗り越えたあと、
どうすれば少しでも良い人生に戻れるのか。
私は、そこから考えたいと思っています。
任意売却の一番大きなメリットは、人によって違います
競売を避けられることかもしれません。
少しでも高く売ることかもしれません。
時間をつくることかもしれません。
家族に事情を知られにくくすることかもしれません。
借金を整理して、人生を立て直すことかもしれません。
だから、
あなたにとって何がメリットなのかを、一緒に探すことから始めればいい。
私はそう考えています。
まとめ
- 任意売却にはメリットもデメリットもあります
- ただし、一覧だけで自分に合うかは決められません
- 大切なのは、今どの段階にいるか
- そして、何を守りたいか
- 家を残したいなら、まず売らない方法から考えます
- 任意売却は債権者の同意が必要です
- 引越し費用なども必ず認められるわけではありません
- 信用情報は、任意売却そのものではなく返済状況などが関係します
- 不動産だけで解決できない場合は士業とも連携します
- 誰に相談するかで、見える選択肢が変わります
- 私たちは売却ありきでは考えません
- 最後に決めるのは相談者ご本人です
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株式会社エルライフでは、
住宅ローンが払えず、
任意売却をした方がいいのか迷っている方。
メリット・デメリットを読んでも、
自分の場合はどうなのか分からない方。
その状態のままでご相談いただいて構いません。
任意売却をすると決めてから相談する必要はありません。
今どの段階なのか。
何を守りたいのか。
家を残せる可能性はあるのか。
通常売却なのか。
任意売却なのか。
それ以外の方法があるのか。
そこを一緒に整理します。
住宅ローンだけでなく、
離婚。
相続。
税金。
債務。
共有名義。
不動産売却などが重なっている場合には、
一般社団法人 士業会とも連携し、
必要に応じて各分野の専門家と一緒に考えます。
相談者を専門家の仕事に当てはめるのではなく、その方に必要な専門家を集める。
私たちは、その考え方を大切にしています。
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最後に
任意売却のメリットとデメリットを調べることは、
もちろん大切です。
でも、
それだけで決めなくていいと思っています。
本当に大切なのは、
あなたの場合はどうなのか。
今どの段階なのか。
何を守りたいのか。
何ができるのか。
何ができないのか。
そこを一つずつ確認することです。
もし、
私たち以上にあなたのことを考え、
あなたの人生まで一緒に考えてくれる人と巡り会えたなら、
迷わずその方を選んでください。
大切なのは、
私たちが仕事をいただくことではありません。
あなたが、本当に味方になってくれる人と巡り会うことです。
そのうえで、
「一度、松本に話してみようかな」
と思っていただけたのであれば、
今の状態のままで大丈夫です。
何も決めていなくて構いません。
何を相談したらいいのか分からなくても構いません。
相談は、依頼ではありません。
まず、
今どこにいるのか。
何を守りたいのか。
そこから、一緒に考えます。
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