住宅ローンが払えない 代位弁済の通知が届いたら最初に「誰と話すのか」を確認します

先に、結論をお伝えします

代位弁済とは、住宅ローンを返済できなくなったとき、保証会社などが本人に代わって金融機関へ返済する手続きです。

ただし、保証会社が代わりに返済したからといって、住宅ローンの返済義務がなくなるわけではありません。

返済を求める相手が、銀行などの金融機関から保証会社へ変わります。

そのため、私が最初に確認するのは、

「代位弁済は、すでに実行されたのか」

そして、

「これから、誰と話をするのか」

ということです。

通知の差出人、日付、連絡先を一緒に確認しましょう。

最初に、通知が何を知らせているのか確認します

「代位弁済に関する通知」と書かれていても、内容は同じとは限りません。

例えば、

これから代位弁済を行う予定である
すでに代位弁済を行った
今後は保証会社へ返済するよう求めている
債権回収会社へ回収を委託した
一括返済を求めている

など、通知によって段階が異なります。

まず、次の5項目を確認してください。

通知の差出人
通知の日付
代位弁済の実行日または予定日
現在の請求額
今後の連絡先と期限

封筒を開けられていない場合は、そのまま持ってきていただいて構いません。

私たちと一緒に開けて確認します。

代位弁済で、借金が消えるわけではありません

保証会社が金融機関へ住宅ローン残額を支払うと、保証会社は本人に対して、その支払った金額を請求する立場になります。

この請求する権利を「求償権」といいます。

言葉は難しいですが、簡単にいうと、

「銀行へ返していたお金を、今後は保証会社へ返すことになる」

ということです。

請求額には、代位弁済された金額だけでなく、契約に応じて遅延損害金や費用などが含まれる場合があります。

通知に書かれた金額と内訳を確認してください。

「銀行に連絡すればよい」とは限りません

代位弁済が実行された後は、銀行ではなく保証会社が主な話し合いの相手になることがあります。

また、保証会社が債権回収会社、いわゆるサービサーへ回収業務を委託する場合もあります。

ただし、通知の内容によっては、代位弁済前であったり、銀行の担当窓口が残っていたりする場合があります。

そのため、

「もう銀行へ連絡しても意味がない」

と自分で判断しないでください。

通知に記載された連絡先を確認し、

この通知は、代位弁済がすでに実行されたという意味ですか。
今後の相談窓口は、どちらになりますか。

と確認してください。

話した相手の会社名、部署、担当者名、日付、回答内容をメモしておきます。

元の住宅ローンへ戻せるのか

代位弁済後に、以前と同じ住宅ローンの分割返済へ戻すことは、一般的には容易ではありません。

ただし、最終的な扱いは契約内容や金融機関、保証会社の判断によって異なります。

不動産会社が「必ず元へ戻せます」「絶対に戻せません」と決められることではありません。

まず、代位弁済が実行された日と、現在の債権者を確認してください。

このあと何が起きるのか

代位弁済後、保証会社などは、代わりに支払った金額の返済を求めます。

一括返済が難しく、話し合いでも解決できない場合は、担保となっている自宅から回収するため、任意売却や競売が検討されることがあります。

ただし、

いつ競売を申し立てるのか
任意売却を検討できる期間があるのか
どの価格なら売却を認めるのか
売却後の残債をどう返済するのか

は、保証会社、債権回収会社、契約内容などによって異なります。

「代位弁済後は必ず何か月間待ってもらえる」とは言い切れません。

通知に書かれた期限と、担当者から聞いた内容を基準に考えます。

任意売却と競売の違い
任意売却

任意売却は、住宅ローンを完済できない場合に、債権者の同意を得て一般の不動産市場で売却する方法です。

通常の売却に近い形で販売するため、競売より高く売れることが期待でき、残る債務を少なくできる可能性があります。

また、状況によっては、引渡時期や売却後の返済について相談できる場合があります。

ただし、任意売却を認めるか、売却価格をいくらにするかを決めるのは債権者です。

競売

競売は、債権者の申立てにより、裁判所の手続きで不動産を売却する方法です。

裁判所の手続きに従って進むため、所有者が売却価格や時期を自由に決めることはできません。

物件に関する情報も、裁判所の競売情報として公開されます。

任意売却と競売のどちらが適切かは、自宅の価格、残債額、期限、家族の希望などを確認して判断する必要があります。

家を残したい方へ|6か月の期限が関係する場合があります

「どうしても家に住み続けたい」という方もいらっしゃると思います。

一定の条件を満たせば、個人再生の「住宅資金特別条項」を利用し、住宅ローンを支払いながら、その他の借金を整理できる可能性があります。

保証会社が代位弁済した場合、法律上、代位弁済の日から6か月が経過する前に個人再生の申立てを行うことが、住宅資金特別条項を定めるための重要な条件になります。

しかし、6か月以内であれば必ず利用できるという意味ではありません。

例えば、

継続的な収入があるか
今後も住宅ローンを支払えるか
自宅の所有関係
設定されている抵当権
住宅ローン以外の債務
代位弁済の正確な日付

などの確認が必要です。

これは、不動産会社が判断できる問題ではありません。

家を残したいという希望がある場合は、代位弁済の日付を確認し、早めに弁護士へ相談してください。

裁判所の案内でも、保証会社による代位弁済後に住宅資金特別条項を利用する場合、代位弁済日から6か月以内の申立てが必要と説明されています。

親族などに買い取ってもらう方法

親族などに自宅を買い取ってもらい、その後も賃貸などの形で住み続ける方法を検討できる場合があります。

ただし、

親族が購入資金を用意できるか
住宅ローンの審査を受けられるか
保証会社が売却価格を認めるか
適正な価格での取引か
税金や契約上の問題がないか

など、複数の条件を確認する必要があります。

「親族へ名義を変えれば家を残せる」という単純な方法ではありません。

不動産、法律、金融、税務の確認を行ったうえで判断します。

私なら、最初に「何を守りたいですか」と聞きます

代位弁済の通知が届いた方に、私はまずこう聞きます。

「何を守りたいですか」

家そのものを守りたい
子どもの学校を変えたくない
高齢の親と、あと数年は一緒に暮らしたい
家は手放しても、生活を早く立て直したい
家族にできるだけ負担をかけたくない
督促や電話から一度離れたい

同じ通知でも、守りたいものによって、確認する方法と進む道は変わります。

最初から任意売却だけに決めることはありません。

住み続けられる可能性、親族による買取り、個人再生、通常売却、任意売却などを確認したうえで、一緒に考えます。

正直に申し上げます|私たちだけでは決められないこと

任意売却を認めるかどうかを決めるのは、保証会社などの債権者です。

売却価格や売却期限を最終的に判断するのも債権者です。

競売をいつ申し立てるかも、債権者の判断です。

個人再生や自己破産を利用できるか、どの法的手続きが適切かを判断するのは弁護士です。

私たちは、できることと、できないことを分けてお伝えします。

そのうえで、必要な専門家と一緒に、相談者にとっての方法を考えます。

最初に探すのは、不動産会社ではありません

代位弁済の通知が届くと、慌てて任意売却業者や不動産会社を探す方がいます。

しかし、不動産会社へ査定を依頼するだけでは、

個人再生を利用できる可能性
家を残す方法
売却後に残る借金
税金や差押え
家族の生活
次の住まい

まで判断できません。

弁護士を一人探すだけでも、現実的な売却価格や販売期間までは分かりません。

まず最初に、あなたの味方をつくる。

最初に探すのは、不動産会社ではありません。

あなたに寄り添い、不動産・法律・登記・税金・売却後の生活まで一緒に考える「最強チーム」です。

誰に相談するか。

誰を味方につけるか。

それによって、見える選択肢は変わります。

よくある質問
代位弁済されると、住宅ローンはなくなりますか

なくなりません。

保証会社などが金融機関へ返済したあと、保証会社などから本人へ請求されます。

代位弁済後も銀行へ返済しますか

代位弁済後は、保証会社などが主な請求先になることがあります。

ただし、通知内容や手続き段階によって異なるため、差出人と今後の窓口を確認してください。

代位弁済後、すぐ競売になりますか

必ずすぐ競売になるとは限りません。

一方で、必ず任意売却のための時間を設けてもらえるとも限りません。通知の期限と債権者の方針を確認する必要があります。

個人再生をすれば必ず家を残せますか

必ず残せるわけではありません。

住宅資金特別条項を利用するための条件があり、弁護士による確認が必要です。

任意売却すると借金はすべてなくなりますか

売却代金で全額返済できなければ、売却後も債務が残ります。

残った債務の返済について、債権者と相談する必要があります。

相談すると任意売却を依頼しなければなりませんか

いいえ。

相談は依頼ではありません。届いた通知を一緒に確認するだけでも構いません。

最後に

代位弁済は、話し合う相手が変わったことを知らせる通知です。

終わりの通知ではありません。

ここから、誰と話すのか。

どの道を選ぶのか。

誰を味方につけるのか。

それによって、その後の暮らしは変わります。

焦って任意売却を決める必要はありません。

ただし、個人再生の住宅資金特別条項や任意売却には、時間が関係します。

通知の日付と、代位弁済の実行日だけは早めに確認してください。

そして、もし私たち以上にあなたへ寄り添い、生活全体を考えてくれるチームと出会えたなら、迷わずそちらを選んでください。

専門家コメント

代位弁済の通知が届いたとき、一番に確認するのは「家をいくらで売れるか」ではありません。

代位弁済がいつ行われ、現在は誰と話す必要があるのか。

そして、ご本人が何を守りたいのかです。

そのうえで、不動産、法律、登記、税金など、必要な専門家が一つのチームとして方法を考えます。

専門家コメント 宅地建物取引士 松本

相談窓口

話す相手が変わっています。一人で判断しなくて大丈夫です。

保証会社などから届いた書類を、そのままお持ちください。

誰と、何を話せばよいのか。私たちと一緒に確認します。

プロフェッショナルを、あなたの味方に。

相談は無料です。相談したからといって、依頼する必要はありません。

無料電話相談:0120-802-001

お問い合わせフォーム

お問い合わせ・任意売却ご相談フォーム

相談は、依頼ではありません。

まだ何も決めていなくても構いません。
家を売るかどうか、今ここで決める必要もありません。

うまく説明できなくても大丈夫です。
あなたが今、止まっているところから一緒に確認します。

止まっているところから相談する

無料相談 0120-802-001
必要に応じて、それぞれの分野に責任を持つ士業の仲間が動きます。